3級ガソリン

【3級ガソリン:工学、工具】

hanabi

このページでは、工学、工具の過去問題を掲載しています。

分かりやすくお伝えするため、要約により構成しています。

覚えやすさを優先しているため、独自の解釈があったり言葉足らずの部分もあるかと思いますが、試験に合格することを第一の目標としているためご理解ください。

正式な試験問題と解答は、日本自動車整備振興会連合会のホームぺージよりご確認ください。

令和7年度第1回 No.3

【問題】
クランクシャフト軸方向の遊びの測定工具に関する問題です。
正しい選択肢を選びます。

(1)プラスチ・ゲージ
(2)ダイヤル・ゲージ
(3)キャリパ・ゲージ
(4)コンプレッション・ゲージ

(1)について

プラスチック・ゲージを略したプラスチ・ゲージ。
コンロッド・ベアリングのオイル・クリアランスを測定するための工具で、コンロッド・キャップとクランク・ピンの間にプラスチ・ゲージを挟み規定トルクで締めつけたあと、コンロッド・キャップを取り外し、つぶれたゲージを付属の袋の目盛りで読み取ります。

(2)について

ゲージ先端の伸縮により、0.01mmまで読み取り可能な測定工具。
クランクシャフト軸方向の遊びやカムシャフトの回転振れなどに使用します。

ダイヤル・ゲージに専用のロッドを取り付けることで、シリンダの内径を測定するためのシリンダ・ゲージとして使用することもあります。

(3)について

バルブ・ガイドなど、小径の部品の内径を測定するための工具で、目盛り盤がダイヤル・ゲージと似ているため、間違えないように注意しましょう。

(4)について

エンジンの圧縮圧力を測定するための工具です。
コンプレッション=圧縮。
ゲージの名前で役割を覚えておきましょう。

【正解】(2)

【hanabiの現場メモ】

測定工具の中にはエンジンを分解したときにしか使わないものもありますので、作業内容によっては使わないこともあると思いますが、頻繁に使う工具も多くあります。

例えば、エンジン不調の車を点検するときに、コンプレッション・ゲージの使い方がよく分かっていないと、エンジンの回転だけで「圧縮圧力は大丈夫だろう」と安易に判断してしまい、散々回り道をした結果、圧縮圧力の低下が原因だったこともあります。

工具の種類や使い方を理解することで早期解決へつながるケースがありますので、しっかりと覚えておきましょう。

令和7年度第1回 No.11

【問題】
レシプロ・エンジンのピストンを挿入するときに使用する工具の問題です。
正しい選択肢を選びます。

(1)、(2)、(3)、(4)について

【コンビネーション・プライヤ】
支点の穴を変えることによって、口の開きを大小二段にできるので、使用範囲が広いプライヤ。

【ピストン・リング・リプレーサ】
ピストン・リングを脱着するときに使用する。

【シリンダ・ゲージ】
シリンダの摩耗量などの測定に使用。
ダイヤル・ゲージを応用した測定器で、ダイヤル・ゲージに専用のリンク装置を取り付けて使う。

【ピストン・リング・コンプレッサ】
ピストン・リングを取り付けたあと、ピストンをシリンダへ挿入するときにリングを圧縮して広がらないようにする工具。

ポイント

ピストン・リングをピストンのリング溝から脱着するときには、リングを広げる必要があります。
手で広げようとするとリングが折れてしまうこともあり、ピストン・リング・リプレーサは、ピストン・リングを広げるためのものです。

ピストン・リングには外側に張る力があります。
これは、リングの“張り”といわれるもので、張りがあるからリングはシリンダに密着することができます。

そのため、ピストンにリングを付けた状態でシリンダへ挿入しようとしても、リングが引っかかってしまい入りません。

そこで、ピストン・リング・コンプレッサでリングを圧縮した状態にし、ハンマの柄でピストンを押し込みながらシリンダへ挿入していきます。

【正解】(4)

【hanabiの現場メモ】

用途に応じた適切な工具を使うことが部品を壊さないことにつながるので、「直すつもりが壊してしまう」ことのないよう工具の知識も持っておきたいものです。

しかし、専用工具は使用頻度が少ない割に高額なものが多く、代用できるものがあれば専用工具以外でも問題ないこともあるため、大切なのは「何をするのか?」「専用工具じゃないとできないのか?」を考え、判断する習慣を付けておくことだと思います。

令和7年度第1回 No.20

【問題】
半導体に関する問題です。
間違っている記述を選択します。

(1)負特性サーミスタの特性に関する記述
(2)P型半導体の構成に関する記述
(3)ツェナ・ダイオードの用途に関する記述
(4)ダイオードの用途に関する記述

【半導体】
電気を通しやすい「導体」と電気を通さない「不導体」の中間に位置するもので、条件によって電気を流す特性がある。

【半導体の種類】
半導体には、シリコンやゲルマニウムなどの「真性半導体」と、それらのものに他の原子を少量加えた「不純物半導体」がある。

【P型半導体とN型半導体】
Pはポジティブ、Nはネガティブの頭文字で、P型は「正孔」が多く、N型は「自由電子」が多くなるように作られた不純物半導体。

(1)について

サーミスタには「負特性」と「正特性」があり、負特性のものは温度が上がると抵抗値が下がる特性があります。

(2)について

P型もN型も「不純物半導体」です。
P型=正孔、N型=自由電子で覚えましょう。

(3)について

ツェナ・ダイオードは、逆方向であっても一定の電圧を超えると電気を流します。
一定の電圧とはツェナ・ダイオードごとに定められており、2Vや5Vなど0.5V刻みで設定され、ツェナ電圧と呼ばれます。
用途に合わせたツェナ電圧のダイオードが回路に組まれています。

(4)について

直流を交流に変換」という引っかけ問題もあるので注意しましょう。

【正解】(2)

【hanabiの現場メモ】

自動車に使われるサーミスタは、「負特性」のものが多い傾向ですが、パワー・ウインドーやドアロックの回路には「正特性」のサーミスタが使われています。

パワー・ウインドーやドアロックを何度も操作すると、一定の時間操作不能になります。これは正特性サーミスタの効果によるものです。

モータ回路と直列にサーミスタを組み、連続操作による大量の電流によって温度が上がり抵抗値が上がります。
最終的には、サーミスタの方がモータよりも抵抗値が大きくなり、モータを作動させることができなくなります。

電気を流さない状態がしばらく続くと、温度が下がり抵抗値が下がることで正常作動に戻るという流れです。

半導体はつかみどころのない分野ですが、このように身近な装置とつなげて覚えると分かりやすいかもしれません。

令和7年度第1回 No.21

【問題】
非鉄金属に関する問題です。
正しい記述を選択します。

(1)ケルメットに関する記述
(2)青銅に関する記述
(3)アルミニウムに関する記述
(4)黄銅(真ちゅう)に関する記述

(1)、(2)、(3)、(4)共通

覚えるしかない系の問題

ケルメットは銅に鉛を加えたもので、軸受合金として使用されている。

青銅は銅に錫(すず)を加えた合金。

アルミニウムは比重が鉄の約三分の一と軽く、線膨張係数は鉄の約2倍

黄銅は銅に亜鉛を加えた合金で加工性に優れている。

覚え方のポイント

青銅=さ行で覚える。青銅の「せ」と錫の「す」。

黄銅=あ行で覚える。黄銅の「お」と亜鉛の「あ」。

アルミニウムのキーワードは「軽い」。
線膨張係数とは「熱を受けたときに伸びやすい率」のこと。

【正解】(2)

令和7年度第1回 No.23

【問題】
ドライバの種類と特徴に関する問題です。
間違っている記述を選択します。

(1)普通型の構造に関する記述
(2)角軸型の構造に関する記述
(3)スタッビ型の特徴に関する記述
(4)ショック・ドライバの特徴に関する記述

ドライバの種類と構造

【普通型】
軸が柄の途中まで入っており、柄は木またはプラスチックで作られる。

【角軸型】
軸が四角形で大きな力に耐えられるようになっており、軸にレンチなどを掛けて使用することもできる。

【スタッビ型】
短いドライバだが、柄が太く強い力を与えることができ、狭い場所の使用に便利。

【ショック・ドライバ】
ねじ類を強い力で緩めるときに使用する。
回転させる方向に力を加えた状態で、柄の部分を握ってハンマでたたくことによって、刃先に急激な回転力を与える構造になっている。

【貫通型】
外観は普通型と同じだが、軸が柄の中を貫通しているため頑丈である。

【オートマティック・ドライバ】
柄を押すだけで刃先を回転させることができる能率的なもの。

【正解】(2)

【hanabiの現場メモ】

現場で触るのは普段走っている車たちなので、サビや固着などの要因によって簡単には外れないものが多いです。

ラスペネなどの潤滑剤を使いながら何とか外していく作業の中で、強い力が必要になることは非常に多く、この工具の特徴や使い方の理解は重要です。

ショック・ドライバのポイントは「回転させたい方向に力を加えておく」こと。ただ衝撃を与えるだけだと、ねじ山がなめてしまい外れなくなってしまいます。

令和7年度第1回 No.25

【問題】
グリースの種類と特徴に関する問題です。
正しい記述を選択します。

(1)カルシウム石けんグリースに関する記述
(2)グリースの特徴に関する記述
(3)石けん系グリースの種類に関する記述
(4)リチウム石けんグリースの特徴に関する記述

(1)、(2)、(3)、(4)共通

暗記問題です

【グリース】
原料基油に増ちょう剤を混合して作ったもの。
常温では半固体状で、潤滑部が作動し始めると摩擦熱で徐々に柔らかくなり、摩擦面に油膜をつくるなど潤滑油として働き、作動が止まって常温になるとものと半固体状に戻る。

【カルシウム石けんグリース】
ウォータ・ポンプなどに用いられ、耐水性に優れていることが第一条件で、
冷却水の温度が高くなっても流失しないことも要求される。

【リチウム石けんグリース】
オルタネータのベアリングなどに使用され、耐熱性と機械的安定性が高く、高速回転に適した粘度の低い鉱物油を使用。
耐水性、耐寒性にも優れていることから、マルチパーパス・グリースとも呼ばれる。

【正解】(4)

【hanabiの現場メモ】

グリースは、ベアリングやジョイント部などに欠かせないもので、液状のオイルでは都合が悪い部分に使われます。
マルチパーパス・グリースは、頭文字をとってMPグリースと表記され、足回りの整備時に多用されています。

グリースによって特徴が異なるため性質を理解し、整備する場所によって使い分けていきましょう。

令和7年度第1回 No.27

【問題】
ローリング・ベアリングの種類に関する問題です。
間違っている選択肢を選びます。

(1)、(2)、(3)、(4)共通

暗記タイプの問題

ベアリングには「ラジアル」「スラスト」「アンギュラ」の3種類があり、それぞれ受けることのできる荷重が異なることから、使用箇所によって使い分けられています。

【ラジアル・ベアリング】
ラジアル方向の荷重を受ける。
ボール型、ニードル・ローラ型(針状)、シリンドリカル・ローラ型(円筒状)などがあり、トランスミッションなどに使われる。

【スラスト・ベアリング】
スラスト方向の荷重を受ける。
ボール型、ニードル・ローラ型などがあり、トランスミッションなどに使われる。

【アンギュラ・ベアリング】
ラジアル・スラスト両方の荷重を受ける。
ボール型、テーパ・ローラ型(円すい状)などがあり、アクスル、ディファレンシャル、ステアリングなどに使われる。

覚え方のポイント

シリンドリカル・ローラ型はラジアル・ベアリングのみ。
テーパ・ローラ型はアンギュラ・ベアリングのみ。

この2点を押さえておきましょう!

【正解】(2)

ABOUT ME
hanabi
2級自動車整備士の資格を取得後、整備技術のアドバイザーとして15年間従事。同時に一級整備士指導員・整備士を対象とした国家試験対策講習会・整備技術研修会の講師として活動し、現在は中古車販売店で整備士をしています。
これまでの経験を活かし、自動車整備士の国家試験問題に対する “簡単な解き方や分かりやすい覚え方” を盛り込んだ解説をしています。
これから資格取得を目指す人のため、『どこよりも丁寧で分かりやすい解説』を目指しているブログです!
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