【2級ガソリン:アクスル・サス】
このページでは、アクスル・サスの過去問題を掲載しています。
分かりやすくお伝えするため、要約により構成しています。
覚えやすさを優先しているため、独自の解釈があったり言葉足らずの部分もあるかと思いますが、試験に合格することを第一の目標としているためご理解ください。
正式な試験問題と解答は、日本自動車整備振興会連合会のホームぺージよりご確認ください。
令和7年度第1回 No.21
【問題】
アクスル、サスペンションについての問題です。
間違っている記述を選択します。
(1)全浮動式の車軸懸架式リヤ・アクスルの構造に関する記述
(2)独立懸架式サスペンションの構造に関する記述
(3)車の揺れ(ローリング)に関する記述
(4)懸架式の違いによるロール・センタの変化に関する記述

(1)について
車軸懸架式リヤ・アクスルには、ホイールに掛かる荷重の支持方式として全浮動式と半浮動式があります。
- 全浮動式:アクスル・ハウジングのみで支持
- 半浮動式:アクスル・ハウジングとアクスル・シャフトで支持
(2)について
- 車軸懸架式:左右輪を一本のアクスルで支持
- 独立懸架式:それぞれの車輪をサスペンション・アームで支持
車軸懸架式はトラックや貨物車などに多く使われる。
強固な構造である一方、左右輪が一体で動くため、独立懸架式に比べると車の振動は多くなる。
独立懸架式は左右輪が独立して動くことができることで、走行性能や乗り心地を向上させることができる。
(3)について
縦揺れはピッチングのことである。
(4)について
ロール・センタとはローリングの中心となる点のこと。
一般に、車軸懸架式よりも独立懸架式の方が低い。
ピッチングはボールを投げる動作で、ローリングは右に左に曲がるときの体の揺れのイメージで覚えましょう。
ヨーイングは車を上から見たときの回転方向への動き、バウンシングはバウンドするときの上下揺れのことです。
【正解】(3)
車軸懸架式はコストを押さえられる側面もあるため、コンパクトカーや軽自動車に採用されることがあります。
その場合、トーションビーム・サスペンションと呼ばれるタイプが使われることがあり、左右輪を一体でつないではいるのですが、ごついアクスルではなく、車軸がコの字になっており中空になっています。
そのため、独立懸架よりもコストを抑えつつ、車軸懸架よりも柔軟な動きができるようになっていることから、半車軸式とも呼ばれています。
このタイプの注意点は、ジャッキアップをするときに“絶対に車軸で上げないこと”です。
一見ごついアクスルに見えますが、中身がなく中空になっているためアクスルほど強度がありません。
この部分をジャッキで上げてしまい、車重に耐えられずトーションビームが曲がってしまい、サスペンション交換に至ったケースがあります。
トーションビームは、よく見ると中空になっていることは容易に分かりますし、別のジャッキアップポイントが設けられているので、作業するときは注意しましょう。
令和7年度第1回 No.22
【問題】
サスペンションのばねについての問題です。
正しい記述を選択します。
(1)エア・スプリングのばね定数に関する記述
(2)金属ばねの固有振動数に関する記述
(3)エア・スプリングの固有振動数に関する記述
(4)金属ばねの乗り心地に関する記述
【ばね定数】
簡単に言うと、1mmたわませるのに必要な力(N)のこと。
単位はN/mmで、仮に1N/mmのばねであれば、1mmたわませるのに1Nの力が必要なばねということです。
つまり、ばね定数が大きければ“硬いばね”、小さければ“柔らかいばね”ということになります。
【固有振動数】
重りを付けたばねに力を加え自由にすると、ばねはその硬さと重さによって決まる固有の振動を始めます。
この固有振動の1秒あたりの振動数を“固有振動数”といい、乗用車の場合、固有振動数は1~2Hz位で、スポーツカーになるともっと高くなります。
2つのスプリングを比較すると、“ばね定数”と“固有振動数”に違いがあります。
【エア・スプリング】
空気をレベリング・バルブで調整することにより、荷重に合わせてばね定数を変化させることができます。
荷重が小さいと柔らかく、荷重が大きくなると硬くしていくことで、固有振動数をほぼ一定に保つことができます。
【金属ばね】
金属ばねは、“ばね定数”が変化することはありません。
元々、最大積載荷重に耐えるように設計されているため、荷重が小さいときは、ばねが硬すぎて固有振動数が大きくなり乗り心地が悪くなります。
(1)について
エア・スプリングのばね定数は、荷重が大きくなると大きくなります。
(2)について
金属ばねの固有振動数は、最大積載荷重に比べて軽荷重のときは大きくなります。
(3)について
エア・スプリングは、荷重に応じてばね定数を変化させることで、固有振動数をほぼ一定に保つことができます。
(4)について
金属ばねは最大積載荷重に耐える設計のため、荷重が小さいときにばねが硬すぎることで乗り心地が悪くなります。
エア・スプリング:ばね定数は変化、固有振動数は一定。
金属ばね:ばね定数は一定、固有振動数は変化。
【正解】(2)
エアサスとも呼ばれるエア・スプリング式サスペンション。
乗り心地が良い一方で、ゴム製のエアバッグに空気を入れる構造のため、経年劣化によりゴムの破損などのリスクがあります。
また、リフトアップの際には、タイヤが地面から離れることでサスペンションの破損・故障を防ぐため、リフトアップ前にエアサス車特有の操作が必要になる場合がありますので注意しましょう。
