【3級ガソリン:冷却装置】
このページでは、冷却装置の過去問題を掲載しています。
分かりやすくお伝えするため、要約により構成しています。
覚えやすさを優先しているため、独自の解釈があったり言葉足らずの部分もあるかと思いますが、試験に合格することを第一の目標としているためご理解ください。
正式な試験問題と解答は、日本自動車整備振興会連合会のホームぺージよりご確認ください。
令和7年度第1回 No.6
【問題】
プレッシャ型ラジエータ・キャップに関する問題です。
正しい選択肢を選びます。
冷却水が沸騰すると、気泡が発生し冷却効率が著しく低下します。
しかし、冷却水をできるだけ高温に保った方がエンジン効率は上がるため、100℃になっても沸騰しないよう、ラジエータに圧をかけて沸点が上げられています。
この原理は、気圧の低い山の上などでお湯を沸かすと70℃程度で沸騰することの逆の考え方です。
ラジエータの圧を上げるため、一般的にはラジエータのふたとしてラジエータ・キャップが使われており、ラジエータ・キャップは、プレッシャ・バルブとバキューム・バルブで構成されています。
プレッシャ・バルブとバキューム・バルブにはそれぞれスプリングが組み込まれており、圧力が規定値以上になるとスプリングが押し縮められプレッシャ・バルブが開き、冷却水はサブ・タンクへ送られラジエータ内の圧力が調整されます。
冷却水の温度が下がって収縮したときにはラジエータ内が負圧になるため、負圧に引き込まれることでバキューム・バルブが開き、サブ・タンクから冷却水を戻しています。

(1)について
バイパス・バルブは、一部のサーモスタットに取り付いている部品で、ラジエータ・キャップとは無関係です。
(2)、(3)について
冷却水温が上昇したときに開くのは“プレッシャ・バルブ”、低下したときに開くのは“バキューム・バルブ”です。
(4)について
リリーフ・バルブは、オイル・ポンプに取り付いている部品で、ラジエータ・キャップとは無関係です。
ラジエータ・キャップで大切なのは、圧力が上がったときに開く“プレッシャ・バルブ”と、圧力が低下して負圧になったときに開く“バキューム・バルブ”の2つです。
名前と合わせて役割を覚えましょう。
【正解】(2)
ラジエータ・キャップの劣化によって冷却水が減るトラブルにつながるケースは多くあり、そのままにしておくと冷却不足によるオーバーヒートへとつながります。
ラジエータ・キャップは、トラブルになる前に予防整備として交換することが重要です。
早めに交換する必要性をきちんと説明するためには、内部構造の理解が大切になってきます。
令和7年度第1回 No.13
【問題】
水冷・加圧式の冷却装置に関する問題です。
正しい記述を選択します。
(1)ジグル・バルブの作動に関する記述
(2)冷却水の性能に関する記述
(3)ラジエータの構造に関する記述
(4)サーモスタットの取り付け位置に関する記述
冷却装置には「水冷式」と「空冷式」があり、自動車には一般的に水冷式が使われています。
水冷式は、冷却水を循環することでエンジンを適温に保っており、冷却水には機能性を向上させるため、様々な添加剤が使われています。
また、エンジンが冷えているときは早く適温にするため、サーモスタットを使って循環経路を変えることで一時的に冷却を止めています。

サーモスタットは常に冷却水にさらされており、規定の温度までは閉じています。中にはワックスが入っており、規定の温度になるとワックスが膨張し、サーモスタットが開いて冷却水が通っていけるようになります。
サーモスタットが開く規定の温度は、サーモスタットによって「〇〇℃」と設定されています。
【冷間時】
サーモスタットが閉じて、冷却水はエンジン内部のみを循環します。
【暖機後】
サーモスタットが開くことで、ラジエータを通り冷やされた冷却水がエンジン内を循環するようになります。
サーモスタットには“ジグル・バルブ”が付いているものがあり、ジグル・バルブは、冷却系統のエア抜きを容易にする働きがあります。
(1)について
ジグル・バルブの取り付いている小さい穴は、冷却系統内に空気が残っていない場合は閉じています。
(2)について
冷却水は水と不凍液を混合したもので、錆や劣化を防ぐために様々な添加剤が含まれています。
(3)について
ラジエータ・コアはアルミニウム合金で作られており、アッパー・タンクとロアー・タンクは軽量な樹脂で作られています。
(4)について
サーモスタットはラジエータ内ではなく、一般的にはロアー・ホースとエンジンの接続部に取り付いています。
【正解】(1)
サーモスタットは、オーバーヒートの原因になることが多い部品です。
経年劣化により閉じたままになることで、冷却水が循環できなくなるためオーバーヒートへつながります。
また、ラジエータの劣化による水漏れについては、車両によって定められた時期に行う定期点検のときに点検するようになっています。
冷却水は人間でいう水分。
熱中症にならないよう、構成部品の点検と構造理解が重要です。
