3級ガソリン

【3級ガソリン:電子制御装置】

hanabi

このページでは、電子制御装置の過去問題を掲載しています。

分かりやすくお伝えするため、要約により構成しています。

覚えやすさを優先しているため、独自の解釈があったり言葉足らずの部分もあるかと思いますが、試験に合格することを第一の目標としているためご理解ください。

正式な試験問題と解答は、日本自動車整備振興会連合会のホームぺージよりご確認ください。

令和7年度第1回 No.9

【問題】
電子制御装置の各センサに関する問題です。
正しい記述を選択します。

(1)水温センサの特性に関する記述
(2)吸気温センサの役割に関する記述
(3)バキューム・センサの電圧特性に関する記述
(4)O2センサの構造に関する記述

水温センサと吸気温センサには、負特性のサーミスタが使われています。
負特性とは、温度が上がると抵抗が小さくなるものです。

2つのセンサの違いは金属製か樹脂製かだけで、特性はまったく同じものになります。

バキューム・センサは吸入空気量を検出するセンサで、センサ内部のシリコン・チップの変形を電圧に変換し、エンジンECUへ出力しています。

インテーク・マニホールドの圧力は、スロットル・バルブの開閉によって変化します。
その圧力は、スロットル・バルブが閉じている(アクセルを踏んでいない)ときは真空に近く、開いていく(アクセルを踏んでいく)ほど大気圧に近付いていきます。

センサの出力電圧は、大気圧に近付くほど高くなります

O2センサは、排気ガスを直接センサに当てることで、排気ガス中の残存酸素濃度(どのくらい酸素があるか)を検出しています。

残存酸素濃度を見ることで、現在の空燃比が濃いのか薄いのかを知ることができます。

排気ガス中に酸素が多い…空燃比が薄い
排気ガス中に酸素が少ない…空燃比が濃い

センサ内面には大気が導入されており、ジルコニア素子を介して、センサ外面は排気ガスにさらされています

(1)について

負特性ののサーミスタは、温度が上がると抵抗が下がります。

(2)について

吸気温センサは、吸入する空気の温度だけを見ています。

(3)について

真空のときは電圧が低く、大気に近付くにつれて電圧が高くなります

(4)について

センサ内面に大気が入り、外面が排気ガスにさらされています。

覚え方のポイント

水温センサと吸気温センサの特性は同じ。

バキューム・センサの信号電圧は、アクセルを踏んでいくと高くなる。

O2センサの構造では、内面と外面の文章入れ替えに注意。

【正解】(1)

【hanabiの現場メモ】

水温センサに使われているサーミスタは、“特性ずれ”の故障を起こすことが多く、エンジンECUに間違った水温の信号が入ることで、エンジン不調のトラブルにつながることがあります。

センサの点検を行うときには、温度と抵抗の変化で見ていくことがあるため、ここで学ぶ構造や特性が基本となって、のちの点検につながります。

令和7年度第1回 No.14

【問題】
インジェクタの構成部品問題です。
間違っているものを選択します。

(1)、(2)、(3)、(4)共通

インジェクタは燃料を噴射する部品で、水道でいう蛇口の役割をしています。

インジェクタには「電磁石」が使われており、内部のコイルに電気を流すと発生した磁力によってニードルバルブが開きます。
燃料ポンプによって送られた燃料はインジェクタが開くことで噴射されます。

つまり、コイルに通電した時間だけ燃料が噴射され、通電を止めるとスプリング力によってバルブは閉まり噴射が終わります。

【正解】(4)

【hanabiの現場メモ】

エンジン不調の原因として「インジェクタの汚れ」によるものがあります。
症状が出るものの多くは走行距離が10万kmを超えた車で、使用過程においてインジェクタの先端に汚れが溜まり、燃料をしっかり噴射できなくなることによって燃焼不良を起こします。

エンジン不調の点検時には、可燃性のガス(ルーセンやCRC)をインテーク・マニホールドから吸入させ、エンジンの回転が一時的に良くなるようであれば燃料が原因である可能性が高いと判断できます。

インジェクタの汚れの場合は、部品を交換しなくても清掃で改善することが多いです。

令和7年度第1回 No.17

【問題】
電子制御装置に関する問題です。
間違っている記述を選択します。

(1)くら型フューエル・タンクの構造に関する記述
(2)燃料が送られる経路に関する記述
(3)インジェクタの噴射制御に関する記述
(4)チャコール・キャニスタの機能に関する記述

くら型のフューエル・タンクとはFR車に使われているタンク形状のことで、後輪を駆動するためのプロペラ・シャフトをかわす目的から、タンクの真ん中が大きくえぐられた形状をしています。

燃料は左右に分かれた部屋(メーンとサブ)に入っており、燃料ポンプだけだと二つの部屋から燃料を圧送できないため、メーン室に電気式の燃料ポンプと負圧式のジェット・ポンプを設け、ジェット・ポンプの作用によってサブ室からメーン室に燃料を吸い上げています

(1)について

サブ室からメーン室へ燃料を送るために負圧式のジェット・ポンプが付いています。

(2)について

フューエル・タンク→フューエル・ポンプで吸入・吐出→インジェクタで噴射の流れです。

(3)について

インジェクタの噴射時間で制御しているのは燃料噴射量です。
燃圧はプレッシャ・レギュレータで調整しています。

(4)について

チャコール・キャニスタは燃料蒸発ガス排出抑止装置の構成部品で、フューエル・タンク内の燃料が蒸発したガスを大気に放出しないようにするための装置です。

【正解】(3)

【hanabiの現場メモ】

くら型のフューエル・タンクには、サブ室とメーン室両方に電気式の燃料ポンプを設けている車両もあります。
3級の教科書にはジェット・ポンプ式のタイプが記載されているため、試験問題も同じ内容で出てきます。

トラブル診断時には、スキャンツールでエンジンECUのデータを確認することが多く、燃料噴射時間を点検する機会も多いです。

千分の何秒という単位で表されるデータですが、正常な噴射時間との比較で診断を進めていけることもあるため、「噴射量=噴射時間」の基礎理解は重要です。

ABOUT ME
hanabi
2級自動車整備士の資格を取得後、整備技術のアドバイザーとして15年間従事。同時に一級整備士指導員・整備士を対象とした国家試験対策講習会・整備技術研修会の講師として活動し、現在は中古車販売店で整備士をしています。
これまでの経験を活かし、自動車整備士の国家試験問題に対する “簡単な解き方や分かりやすい覚え方” を盛り込んだ解説をしています。
これから資格取得を目指す人のため、『どこよりも丁寧で分かりやすい解説』を目指しているブログです!
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