【2級ガソリン:電子制御装置】
このページでは、電子制御装置の過去問題を掲載しています。
分かりやすくお伝えするため、要約により構成しています。
覚えやすさを優先しているため、独自の解釈があったり言葉足らずの部分もあるかと思いますが、試験に合格することを第一の目標としているためご理解ください。
正式な試験問題と解答は、日本自動車整備振興会連合会のホームぺージよりご確認ください。
令和7年度第1回 No.4
【問題】
スロットル・ポジション・センサについての問題です。
間違っている記述を選択します。
(1)取り付け位置に関する記述
(2)検出方法に関する記述
(3)検出特性に関する記述
(4)制御に関する記述
【解説】
(1)について
スロットル・ポジション・センサとは、スロットル・バルブがどのくらい開いているのか、つまりスロットル・バルブの現在位置を検出するセンサです。
そのため、スロットル・バルブの同軸上に取り付いています。

上図は、アクセル・ペダルを踏んでからスロットル・バルブを開くまでの簡略図です。
- アクセル・ペダルの踏み込み量を、アクセル・ペダルに取り付いているアクセル・ポジション・センサで検出。
- エンジン・コントロール・ユニット(以下ECU)に送信。
- ECUは、その信号をもとにスロットル・バルブを動かすためのモータへ駆動信号を送る。
- スロットル・バルブが開き、開き量をスロットル・ポジション・センサが検出。
スロットル・ポジション・センサとアクセル・ポジション・センサを勘違いしないよう注意。
(2)、(3)について
スロットル・ポジション・センサやアクセル・ポジション・センサには、ホール素子式のセンサが使われています。

ホール素子式は、上図のような“ホール効果”と呼ばれる現象を利用したものです。
電流の流れ方が変わり、その変化を電圧に変換することで、バルブの現在位置やペダルの踏み込み量を検出しています。
磁束密度が大きくなると、発生起電力は大きくなります。
大きい=大きいで覚えましょう。
(4)について
スロットル・バルブの現在位置は、とても重要な信号です。
燃料噴射量、点火時期、アイドル回転速度など様々な制御に使われます。
【正解】(4)
国産車のホール素子センサの耐久性はとても高く、センサ単体が故障することはあまり多くありません。
アイドリングや発進時にエンジン不調やがあるときに、アクセル・ポジションやスロットル・ポジションのセンサを疑いがちですが、原因は“スロットル・バルブのカーボン堆積による汚れ”であることが非常に多いです。
その場合は、スロットル・バルブをパーツ・クリーナーなどで清掃することで改善します。(清掃後に学習操作が必要になる場合あり)
令和7年度第1回 No.8
【問題】
エンジンの各センサの構造・特性についての問題です。
間違っている記述を選択します。
(1)バキューム・センサの電圧特性に関する記述
(2)アクセル・ポジション・センサの異常検知に関する記述
(3)空燃比センサの電圧特性に関する記述
(4)O2センサの特性に関する記述
(1)について

センサ内部のシリコン・チップ上部は真空室、下部はインマニ圧力に接しており、常に引き合った状態になっている。
シリコン・チップの変形を電圧に変換している。
インマニ圧力が高くなると出力電圧も高くなる。
(2)について

スロットル・ポジション・センサと役目を混同しないように注意。
センサ内部が二系統になっており、2つの信号が一定の差を保っているかを見ることによって異常検出を行う。
(3)、(4)について

取り付け位置は、エキゾースト・マニホールド。排気ガスを直接センサに当てることで、排気ガス中の残存酸素濃度(どのくらい酸素があるか)を検出しています。
残存酸素濃度を見ることで、現在の空燃比が濃いのか薄いのかを知ることができます。
排気ガス中に酸素が多い…空燃比が薄い
排気ガス中に酸素が少ない…空燃比が濃い
エンジンECUは排気ガスの状態によって、空燃比が濃いときは燃料を減量し、空燃比が薄いときは燃料を増量することで、完全燃焼ができる理論空燃比に近付けていきます。
また、この制御のことを空燃比フィードバック制御と言います。
従来はO2センサで検出されていましたが、さらに検出精度を高められた空燃比センサが主流です。
そのため、元々O2センサが取り付いていたところに、空燃比センサが代わりに取り付くことが多いです。
【それぞれの特徴】
O2センサ:信号出力範囲は0~1V、空燃比が“濃い”か“薄い”かのみ検出可能。
空燃比センサ:信号出力範囲は0~5V、空燃比が“どのくらい”濃いか薄いかまで検出ができるため、空燃比フィードバック制御の精度も上がる。
空燃比センサはO2センサの上位互換のイメージ。
O2センサは、大気(例:酸素10)と排気ガス(例:酸素1)の酸素濃度差が大きい(空燃比濃い)と約1Vを発電・出力する。
酸素濃度差が小さい(空燃比薄い)ときは、ほとんど発電・出力しない。(約0V)
空燃比センサは、出力電圧が0~5Vと大きく、O2センサと出力特性が逆になる。
また、どちらのセンサも、センサ自体が高温にならないと作動が安定しない。
【正解】(4)
O2センサや空燃比センサは燃料噴射量の増減に直結するセンサのため、センサ本体不良やセンサ検出部分の汚れによりエンジン不調になるケースがあります。
まずは、O2センサや空燃比センサのコネクタを外し、空燃比フィードバック制御を強制的に止めてみてエンジンの調子に変化があれば、センサ不良もしくはセンサ検出部汚れの可能性が高くなるため、診断を進めやすくなります。
